1. ホーム
  2. 習慣ガイド
  3. 習慣を継続する方法

習慣づくり

習慣を継続する方法(モチベーションがなくなっても)

小さな行動を選び、確実に訪れるきっかけに結びつけ、現実的な週ごとの目標を決めましょう。できなかった日のあとにどう戻るかも先に決めておけば、やる気が落ちても計画は機能し続けます。

Storey App:習慣を継続する方法 — 光る習慣の建物が並ぶ夜のスカイライン
繰り返せるほど小さく、きっかけがあり、記録されている。そして、できなかった日のあとに戻るためのルールがある。

習慣を継続するには、繰り返せるくらい行動を小さくし、安定したきっかけに結びつけ、現実的な頻度を選び、摩擦を減らし、進み具合を記録し、できなかった日のあとにどう戻るかを前もって決めておくことです。継続とは、完璧な連続記録のことではありません。次の1回を起こりやすくする仕組みのことです。

始めるのはワクワクします。

続けるのは、そうではありません。

日曜の夜に「これで人生が変わる」と決めて、月曜の朝にランニングへ出かけるのは簡単です。

本当の試練は、3週間後の火曜日にやってきます。

寝不足です。仕事は長引きました。シューズはクローゼットのどこかにあります。天気は悪くなっています。最初の高揚感は、もう消えています。

ほとんどの習慣は、実はそこで決まります。

問題は、私たちがやる気に満ちた自分を前提に習慣を設計してしまいがちなことです。

そして、その計画を疲れた自分に実行させようとします。

もっとよいのは、やる気がそこそこで、都合の悪い日で、習慣にもう新鮮さを感じなくなっても機能する仕組みをつくることです。

それこそが、継続の本当の姿です。

完璧であることではありません。

終わりのない連続記録でもありません。

毎日むりやりやる気を出すことでもありません。

継続とは、時間をかけて、その行動に何度も戻ってくる確率を高めることです。

そして幸いなことに、その確率を高める方法については役に立つ研究があります。

なぜ習慣を継続するのはこんなに難しいのか?

多くの人がつまずくのは、目標がないからではありません。

疲れた水曜日の午後7時12分に何をすべきかを、目標は教えてくれないからです。

「もっと本を読みたい」

「運動したい」

「お金を貯めたい」

「瞑想したい」

これらは「意図」です。

方向性は示していますが、行動する瞬間までは決めていません。

研究者は、何かをしたいと思うことと実際にそれをすることの差を「意図と行動のギャップ」と呼ぶことがあります。

この分野で特に役立つ研究のひとつに、実行意図(implementation intentions)に関するものがあります。いつ、どこで、どんな条件で行動するかを具体的に決めておく計画のことです。

こう決めるのではなく、

もっと運動したい。

その代わりに、次のようなルールをつくります。

月曜日、水曜日、金曜日に仕事が終わったら、座る前にトレーニングウェアに着替えます。

心理学者のピーター・ゴルヴィツァーとパスカル・シーランによる大規模なメタ分析では、実行意図に関する94件の独立した検証が調べられました。その結果、こうした「もし〜なら、〜する」という計画(if-thenプラン)は、目標の達成に中程度から大きなプラスの効果をもたらすことがわかりました。[1]

教訓はシンプルです。

習慣を望むだけでは足りません。習慣には、それが起こる「場所」が必要です。

ここから、最初の大きな発想の転換が生まれます。

継続とは「毎日やること」ではない

習慣についてのアドバイスの多くは、「継続」と「毎日」を暗に同じ意味として扱っています。

実際には、同じではありません。

1年間、毎週3回運動している人は、継続できています。

半年間、毎週5日の夜に読書している人も、継続できています。

毎週金曜日に貯金用の口座へお金を移している人も、継続できています。

どの行動も、週7日行う必要はありません。

これが大切なのは、毎日の連続記録が、もろい「成功」の定義を生みかねないからです。

毎日本を読むと決めたとします。

月曜日はうまくいきます。

火曜日はうまくいきます。

水曜日はバタバタして、できませんでした。

これで連続記録は途切れました。

カウンターはもうリセットされたので、木曜日はやる意味が薄く感じられます。

土曜日には、1日できなかっただけのはずが、失敗した1週間になっています。

問題は水曜日ではありませんでした。

問題は、たった1日うまくいかなかっただけで、その前後すべてが無意味になってしまう仕組みにありました。

もっと長持ちする継続の定義はこうです。

目標に合った頻度を選び、時間をかけて、そこに何度も戻ってくること。

それは週7日かもしれません。

週3日かもしれません。

適切な頻度は、行動によって変わります。

大事なのは、目標を立派に見せることではありません。

大事なのは、その行動を繰り返せるようにすることです。

1. 調子の悪い日でも続けられるくらい、習慣を小さくする

継続を壊すいちばん簡単な方法のひとつは、1回1回の負担を大きくすることです。

たとえば、「運動」を60分のトレーニングと決めているとします。

予定が空いているときなら、それでうまくいきます。

でも、18分しかない日はどうなるでしょうか?

習慣に「これしか認めない」というサイズがひとつしかないと、選択肢はこうなります。

  • フルメニューのトレーニングをする
  • 失敗する

それは、もろい仕組みです。

より強い習慣には、最小バージョンがあります。

たとえば、

習慣通常バージョン最低ライン
読書20ページ1ページ
ウォーキング30分5分
腕立て伏せ305
日記1ページ1文
瞑想20分2分
貯金$50$5
語学練習30分5分

最小バージョンは、ずっとそのままの目標ではありません。

それは「最低ライン」です。

もっとやりたければ、いつでもできます。

最小バージョンの目的は、都合の悪い日でも続けられる形を習慣に用意しておくことです。

これがミニマム習慣の中心にある考え方です。確実に繰り返せるくらい小さな行動から始め、そこから育てていくのです。

小さな習慣は、それだけを見ると物足りなく感じるかもしれません。

それで構いません。

大切なのは、こんな問いではありません。

今日の1回は、どれだけすごかったか?

大切なのは、こちらです。

今日の1回は、明日の1回を起こりやすくしたか?

2. 習慣に確実なきっかけを用意する

行動が安定した状況と結びついていると、習慣は繰り返しやすくなります。

2022年にFrontiers in Psychologyに掲載された研究は、習慣づくりの期間中の状況(コンテキスト)の安定性を調べ、状況が安定しているほど自動性が高く、目標の達成度も高いことと関連していると報告しています。[2]

かみくだいて言うと、こうです。

似た状況で同じ行動をくり返すと、その状況そのものが「次は何をするか」を思い出させてくれるようになります。

次の2つの計画を比べてみましょう。

弱いきっかけ

今日は本を読む。

これでは、まだ決めることが残っています。

  • いつ?
  • どこで?
  • 夕食の前か、後か?
  • スマホを見る前か、後か?
  • 忙しくなったらどうする?

安定したきっかけ

夜、スマホを充電器につないだら、ベッドで5ページ読む。

これで、行動に「住所」ができました。

同じ考え方は、ほかの場面にも使えます。

朝のコーヒーを淹れたら、1段落書く。

昼食のあと、10分歩く。

歯を磨いたら、フロスをする。

金曜日に給料が入ったら、貯金用の口座に移す。

きっかけは、時刻である必要はありません。

すでに毎日の一部になっている出来事のほうが、うまく機能することが多いのです。

「いつやろうか」と自分に問いかけるのをやめると、習慣は繰り返しやすくなります。

3. やる気に左右される前に、やることを決めておく

目標は、何を望むかを示します。

計画は、何をするかを示します。

この違いが重要です。

先ほど紹介した実行意図の研究が役立つのは、とてもシンプルな型を与えてくれるからです。

Xが起きたら、Yをする。

たとえば、

月曜日の仕事終わりなら、20分歩く。

朝食を食べ終えたら、ビタミン剤を飲む。

子どもを寝かしつけたら、SNSを開く前に10分本を読む。

金曜日に給料が入ったら、25ドルを貯金用の口座に移す。

この型の価値は、超人的な自制心を生み出すことではありません。

決断をひとつ減らしてくれることです。

もう、こう自問する必要はありません。

今、これをやる気分だろうか?

もう決めてあるからです。

その瞬間は、計画を起動するだけです。

確実なきっかけと明確な計画の組み合わせがうまく働くのは、これが理由のひとつです。

きっかけは、いつやるかを教えてくれます。

計画は、何をやるかを教えてくれます。

4. 始めるまでに必要な決断を減らす

余計な決断がひとつ増えるたびに、習慣が途切れるポイントもひとつ増えます。

朝の散歩について、2つのパターンを想像してみてください。

パターンA

靴は玄関に置いてあります。

着る服も用意してあります。

歩くルートは、いつもの道です。

イヤホンは充電済みです。

コーヒーを飲んだら歩きます。

パターンB

靴は2階のどこかにあります。

洗濯した服は乾燥機の中です。

イヤホンを探さなければなりません。

どこを歩くかも決めていません。

「午前中のどこかでやる」つもりです。

行動そのものは、どちらもまったく同じです。

でも、始めるまでの道のりは違います。

これが「摩擦」です。

役に立つ習慣でも、行動そのものが大変なせいで続かないことがあります。

でも、行動を始める前に細かいことがあまりにもたくさん必要なせいで続かないこともあります。

環境を整えておけば、摩擦を減らせます。

  • 本を枕の上に置いておく。
  • ウォーキングシューズを玄関に置いておく。
  • 前の晩に水筒に水を入れておく。
  • ギターはケースにしまわず、スタンドに立てておく。
  • 健康的な食べ物を、目に入る場所にすぐ食べられる状態で置いておく。
  • 定期的な貯金の振替を自動化する。
  • 運動する場所でイヤホンを充電しておく。
  • 気が散るアプリは、開くまでにひと手間かかるようにしておく。

習慣を始める前に、未来の自分に10個もの正しい判断を求めないでください。

最初の一歩を、迷わないものにしておきましょう。

5. 毎回やる気に頼るのをやめる

やる気は役に立ちます。

新しいことを始めたり、変化を起こしたり、よりよい生活を思い描いたりする助けになります。

でも、やる気には波があります。

だからこそ、何年も繰り返したい行動を動かす「OS」としては頼りないのです。

習慣化の目的は、モチベーションをなくすことではありません。

始めるために必要なやる気の量を減らすことです。

習慣の研究では、自動性に注目することがよくあります。自動性とは、慣れたきっかけに反応して、あまり意識的に考えなくても行動が始まるようになる度合いのことです。[3]

そのプロセスには時間がかかります。

「習慣化には何日かかる?」で紹介したように、21日や30日といった誰にでも当てはまる基準はありません。習慣化には数週間から数か月かかることが多く、期間は行動や人によって大きく異なります。[4]

だからこそ、習慣の初期段階は特に重要です。

状況と行動の結びつきがまだ学習されている途中なので、その行動を意識的な努力で支えなければならないからです。

小さな行動、明確なきっかけ、少ない摩擦が大切なのは、これも理由のひとつです。

これらは、自動性が育つまでの間、習慣に必要なやる気の量を減らしてくれます。[5]

6. 連続記録だけでなく、積み重ねの「証拠」を記録する

記録をつけると、行動が目に見えるようになります。

ただし、何を記録するかによって、その行動の意味は変わります。

連続記録は、こう問いかけます。

これを何日連続でやったか?

それがやる気につながることもあります。

一方で、進歩を「できた/できなかった」の二択のように感じさせることもあります。

連続記録が74から0になると、画面は感情に強く訴えるメッセージを伝えてきます。

積み上げてきたものが消えてしまった。

でも、74回の積み重ねは消えていません。

身についた体力も消えていません。

読んだページが、読まなかったことになるわけでもありません。

貯めたお金が、普段使いの口座に戻ったわけでもありません。

練習したスキルも消えていません。

リセットされたのはカウンターです。

積み重ねは、リセットされていません。

もっとよい問いはこうです。

継続できるようになってきている証拠を、どれだけ積み重ねてきたか?

この考え方は、Storey Appの中心にあります。

Storey Appでは、習慣のひとつひとつが建物になります。

週の目標を達成するたびに、建物に新しい階が1つ積み上がります。

時間がたつにつれて、積み重ねた週が目に見えるようになります。

うまくいった1週間だけでは、人生が変わったとは感じないかもしれません。

でも、うまくいった10週間なら、見え方は変わってきます。

半年間ある行動に戻り続ければ、それは街のスカイラインの一部になります。

目的は飾りではありません。

目的は、積み重ねた努力を「なかったこと」にしにくくすることです。

数字はリセットされることがあります。

でも、積み重ねてきた成果は残ります。

まさにこの点でトラッカーを選ぼうとしているなら、Storey vs Streaksの比較で、連続記録重視のアプリと週の目標重視のアプリが、休んだ日をそれぞれどう扱うかを解説しています。

7. 実際に達成できる週の目標を立てる

習慣の目標の立て方には、ちょっと不思議なパターンがあります。

まず、いちばん高い頻度を決めてしまうのです。

そのあとで、それを支えられる生活をつくろうとします。

「毎日運動する」

「毎晩本を読む」

「毎朝瞑想する」

「1日も休まない」

それでうまくいくこともあります。

でも多くの場合、習慣をかえってもろくしてしまいます。

最初に考えるべき、もっとよい問いはこうです。

理想的な1週間ではなく、ふつうの1週間で、どのくらいの頻度なら続けられるか?

たとえば、

習慣つい立てたくなる目標続けやすい最初の目標
読書週7日週5日
運動する週7日週3日
日記週7日週3~5日
ウォーキング週7日週4~5日
貯金毎日毎週
瞑想週7日週4日

これは、高い目標を持つことを否定しているのではありません。

余白を持とう、という話です。

余白があれば、火曜日がうまくいかなくても1週間全体が台無しにはなりません。

週5日の読書目標(毎日の読書習慣ガイドが前提にしているのと同じ最初の目標)なら、それでも2日の立て直し日が残ります。

週3回のトレーニング目標なら、月・水・金でも火・木・土でも構いません。

仕組みが折れるのではなく、しなるのです。

Storey Appが週ごとの習慣目標を軸にしているのは、これが理由のひとつです。

24時間ごとに完璧を求めるのではなく、意味のある期間で成功をはかると、継続していることが見えやすくなります。

8. できなかったときにどうするかを決めておく

ほとんどの習慣の計画には、うまくいくための詳しい手順が書かれています。

失敗したときの手順が書かれているものは、ほとんどありません。

それでは順番が逆です。

いずれ、できない日は来ます。

旅行に行くこともあるでしょう。

体調を崩すこともあります。

予定が変わることもあります。

何か大事な用事が入ることもあります。

あるいは、ただ忘れてしまうこともあります。

大切なのは、中断が起きるかどうかではありません。

大切なのは、こちらです。

そのあと、どうするか?

立て直しのルールは、必要になる前につくっておきましょう。

例:

いつものトレーニングができなかったら、次に時間がとれるときに最小バージョンをやる。

読書できない夜があったら、翌日のために本を枕の上に置いておく。

週1回の貯金の振替を忘れたら、もう1週間待たずに翌朝に予約する。

何日か続けてできなかったら、習慣のいちばん小さなバージョンから再開する。

こうすると、失敗の意味が変わります。

できなかった日は、もう緊急事態ではありません。

仕組みがすでに対処法を知っている、想定内の状態です。

連続記録が途切れたときの心のダメージは、できなかった行動そのものより大きくなることがあるので、これは大切です。

これについては「連続記録が途切れたあとに習慣を再開する方法」で詳しく解説しています。

カウンターはリセットされるかもしれません。

でも、これまでの積み重ねはリセットされません。

9. 完璧な1日ではなく、数か月単位で継続をはかる

視野を広げてみましょう。

週に3回運動したいとします。

1年が終わってみると、132回運動していました。

ひどい週もありました。

休んだ日もありました。

うまくいかない月もありました。

それでも、また戻ってきました。

これは継続できていなかったのでしょうか?

もちろん、そんなことはありません。

完璧に規則正しくなくても、しっかり継続することはできます。

読書も同じです。

今年、220日読書したとします。

読まなかった日は145日です。

できなかった日に目を向けると、ひどい結果に聞こえます。

でも、読書を生活の一部にすることが目標だったなら、すばらしい結果です。

継続は、適切なスケールで見ると理解しやすくなります。

1日単位では、ばらつきがあります。

1週間単位でも、完璧とは限りません。

1か月単位で見ると、パターンが見えはじめます。

1年単位で見ると、実際に何を続けてきたのかがわかります。

大切なのは、そのスケールです。

街がおもしろいのは、毎日の工事が計画どおりに進んだからではありません。

工事が続いてきたから、おもしろいのです。

何%できれば「継続できている」と言えるのか?

これを超えたら「継続できている」と言える、科学的に確立された割合はありません。

80%を超えたら習慣になる、というわけではないのです。

適切な頻度は、次のような点で変わります。

  • 行動の内容
  • 求める成果
  • 行動の難しさ
  • その機会がどのくらいの頻度で訪れるか
  • 今の自分の余力
  • その行動に回復のための時間が必要かどうか

服薬のスケジュールは、かなり正確に守る必要があるかもしれません。

筋トレには、あえて休息日を入れることもあります。

貯金は週1回かもしれません。毎週の貯金習慣ガイドでは、金曜日の1回の振替そのものを習慣のすべてとしています。

読書は週5日かもしれません。

もっとよい問いはこうです。

目標を達成できるだけ十分に多く、それでいて続けられるだけ現実的な頻度はどれくらいか?

そのうえで、その頻度に何度も戻ってこられているかをはかりましょう。

何をやっても続かないのはなぜ?

始めてはやめるのを繰り返していると感じるなら、問題はやる気ではなく、仕組みにあるのかもしれません。

よくある失敗ポイントを6つ紹介します。

習慣が大きすぎる

1回ごとに理想的な時間やエネルギー、集中力が必要なら、最小バージョンを小さくしましょう。

行動を意味のないものにせずに小さくする方法は、「ミニマム習慣」で紹介しています。

習慣に安定したきっかけがない

「いつかやる」では、そのたびに思い出して決めなければなりません。

行動を、確実に起こる出来事に結びつけましょう。

目標があいまい

「もっと健康になる」は、実行に移すのが難しい目標です。

「月曜から金曜まで、昼食後に10分歩く」なら実行できます。

一度にたくさん変えようとしている

新しい行動はどれも、限られた注意を奪い合います。

5つの習慣が毎回まとめて崩れてしまうなら、5つ全部を何度もやり直すより、まず1つか2つを定着させるほうが効果的かもしれません。

環境が余計な摩擦を生んでいる

最初の行動を簡単にしましょう。

その時が来る前に、必要なものを準備しておきましょう。

中断を失敗だと思っている

1回できなかったことを「この習慣はもう終わりだ」という証拠だと受け取ると、その1回が挫折につながります。

代わりに、立て直しのルールをつくりましょう。

継続とは、中断がないことではありません。

中断しても、また続けられる力のことです。

継続のループ

複雑な仕組みは必要ありません。

長続きする習慣は、シンプルなループにまとめられます。

1. 小さくする

うまくいかない日でもできるバージョンを選びます。

2. きっかけを決める

安定した出来事、時間、環境に結びつけます。

3. 繰り返す

状況と行動の結びつきが強まる機会をつくります。

4. 証拠を見る

積み重ねが目に見える形で、進み具合を記録します。

5. すぐに戻る

できない日があることを前提にして、中断から再開までの間隔を縮めます。

そして、このループを繰り返します。

小さく → きっかけ → 繰り返す → 見る → 戻る

目標は一度勝つことではありません。

戻ってくることを、少しずつ当たり前にしていくことです。

30日間の継続プラン

30日で、どんな行動も魔法のように自動的な習慣になるわけではありません。

でも、1か月あれば、ずっとよい仕組みをつくることはできます。

このプランの目的は、30日間の完璧な連続記録をつくることではありません。

目的は、31日目にも使える習慣を手にして30日目を終えることです。

1週目:取りかかるハードルを下げる

習慣をひとつ選ぶ。

次の3つを決めます。

  • 通常バージョン
  • 最小バージョン
  • 週ごとの頻度

例:

習慣:読書
通常:20分
最小:1ページ
週の目標:5日

ほかのことは、まだ最適化しないでください。

最初の課題は、その行動が実際の生活に収まることを確かめることです。

朝の習慣をつくっているなら、「続くモーニングルーティンのつくり方」で、確実な朝のきっかけ(アンカー)を選ぶための詳しい方法を紹介しています。

2週目:きっかけを安定させる

習慣を始める合図になる出来事を選びます。

例:

  • コーヒーを飲んだあと
  • 昼食のあと
  • 歯を磨いたあと
  • スマホを充電器につないだあと
  • 仕事から帰宅したあと

状況はできるだけ同じに保つようにしましょう。

環境そのものが、リマインダーの役割を果たすように覚えさせていくのです。

3週目:摩擦を取り除く

最初の2週間に何が起きたかを振り返ります。

どこで習慣が止まりましたか?

何かを探すのに時間がかかりましたか?

決まって邪魔をする別の用事がありましたか?

忘れてばかりいませんでしたか?

環境を変えましょう。

準備を前倒しにしましょう。

きっかけを変えましょう。

最初の一歩を簡単にしましょう。

自分を変えようとするのをやめて、行動の直前に起きることを変えはじめると、継続しやすくなることがよくあります。

4週目:立て直しを練習する

この頃には、たぶん何かがうまくいかなかったはずです。

それでいいのです。

そこから、役に立つ情報が得られるからです。

立て直しのルールを書き出しましょう。

もし______ができなかったら、______をする。

1回で無理に取り返そうとしないでください。

いつものバージョンか、最小バージョンに戻りましょう。

目標は、次の1回までの間隔を短くすることです。

30日が終わったら、こう振り返ってみましょう。

  • どのきっかけがいちばんうまく機能したか?
  • どの日がいちばん大変だったか?
  • 最小バージョンは十分に小さかったか?
  • 週の頻度は現実的だったか?
  • どんな摩擦が何度も出てきたか?
  • できなかったあと、どれくらい早く戻れたか?
  • 来月は何を変えるべきか?

自分を採点しているわけではありません。

仕組みを改善しているのです。

Storey Appが考える「継続」

ほとんどの習慣トラッカーは、1日1日を仕組みの中心に据えています。

Storey Appは、もっと広い視点で考えます。

それぞれの習慣が建物になります。

それぞれの習慣を週に何日こなすかを、自分で決めます。

週の目標を達成すると、建物に階がもう1つ増えます。

時間がたつにつれて、継続が建築になっていきます。

デザインにこだわるのは、記録するときの気持ちが大切だからです。

1日できなかっただけで、目に見える唯一の進歩の指標が消えてしまうと、積み重ねまで消えてしまったように感じやすくなります。

Storey Appは、別の考え方にもとづいて設計されています。

1日できなかったとしても、それは積み重ねを一時的に止めるだけで、これまでに築いたものを消すわけではありません。

うまくいった1週間が、新しい1階分になります。

その週が積み重なると、1つの建物になります。

習慣が集まれば、街になる。

街とは、何度も戻ってきたことを目に見える形で記録したものにすぎません。

実際に達成できる、週ごとの目標。達成した日ごとに窓に明かりがともり、週の目標を達成するたびに建物に階が1つ増えます。建物がゼロにリセットされることはありません。

App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう

やる気がなくなったときに習慣を継続する方法

やる気があるときは、それを活用しましょう。

計画を立てましょう。

環境を整えましょう。

きっかけを選びましょう。

最小バージョンを決めましょう。

ただし、そうした気持ちの高まりが毎日必要になるような仕組みはつくらないでください。

やる気が出ないときは、こうしましょう。

  1. 最小バージョンをやりましょう。
  2. 自分と交渉せずに、きっかけに従いましょう。
  3. 摩擦の原因を1つ取り除きましょう。
  4. その1回をカウントしましょう。
  5. 必要なら、最小バージョンを終えたところでやめて構いません。

5分が30分になる日もあります。

5分のまま終わる日もあります。

どちらも、習慣を守っています。

最小バージョンの目的は、自分をだましてもっとやらせることではありません。

「とりあえず取りかかる」ことを、もっといろいろな日にできるようにすることです。

継続は性格ではなく「確率」

継続は、まるで「できる人」と「できない人」に分かれているかのように語られがちです。

「私はどうも続かないタイプで」

その考え方は、あまり役に立ちません。

継続とは、繰り返される条件によって生まれる結果です。

行動を簡単にすれば、確率は上がります。

安定したきっかけを与えれば、確率は上がります。

いつやるかを計画すれば、確率は上がります。

摩擦を減らせば、確率は上がります。

現実的な頻度を選べば、確率は上がります。

進み具合を目に見えるようにすれば、戻ってくる確率も上がるかもしれません。

できない日に備えておけば、中断の代償は小さくなります。

どれも、完璧に行動できることを保証するものではありません。

でも、それよりもっと役に立つことをしてくれます。

確率を、自分に有利なほうへ傾けてくれるのです。

そして十分な週数を重ねれば、取りかかる確率のわずかな違いが、まったく違う人生を生み出すこともあります。


よくある質問

習慣を継続するにはどうすればいい?

習慣を繰り返せるくらい小さくし、確実なきっかけに結びつけ、現実的な頻度を選び、摩擦を減らし、進み具合を記録し、できなかったときにどうするかを決めておきましょう。その時々のやる気に頼る部分が少ないほど、継続はしやすくなります。

なぜ習慣が続かないのか?

よくある理由は、目標が大きすぎる・あいまい、きっかけが安定していない、摩擦が多すぎる、一度にたくさんの行動を変えようとしている、頻度が現実的でない、1回できなかっただけで完全な失敗だと考えてしまう、といったものです。

毎日習慣を続けるにはどうすればいい?

その習慣が本当に毎日必要なら、最小バージョンをとことん簡単にして、安定したきっかけに結びつけましょう。ただし、役に立つ習慣の多くは毎日やる必要はありません。継続のかたちは、行動と目標に合わせるべきです。

やる気が出ないときに習慣を続けるには?

行動を最小バージョンまで小さくし、あらかじめ決めておいたきっかけや「もし〜なら、〜する」というif-thenプランに頼りましょう。やる気は助けになりますが、長続きする習慣には、まず強いやる気を感じなくても実行できるバージョンが必要です。

習慣を継続できるようになるまで、どのくらいかかる?

誰にでも当てはまる期間はありません。習慣の研究では、自動性が身につくまでには数週間から数か月かかり、人や行動によって異なることが示されています。初期段階は何よりも意識的な努力に頼ることになるため、最初は小さな行動と明確なきっかけがとても重要なのです。

継続とやる気、大切なのはどっち?

この2つは役割が違います。やる気は変化を始める助けになり、継続は時間をかけてその行動を何度も繰り返す機会を生み出します。長く続けたい習慣なら、やる気に波があっても機能し続ける仕組みをつくっておくと役に立ちます。

習慣をサボってしまったときはどうすればいい?

次に無理なくできるタイミングで再開しましょう。1回できなかったことを、それまでの積み重ねがすべて消えた証拠だと考えないでください。戻るのが難しく感じるなら、最小バージョンの行動をして、中断から次の1回までの間隔を短くしましょう。

継続とは毎日続けることですか?

いいえ。目標によっては、週3回、4回、5回、あるいは週1回でも、十分に継続していると言えます。大切なのは、望む成果をしっかり支えられる頻度に、何度も戻ってくることです。

簡単なQ&A

継続できるようになるいちばん簡単な方法は?
習慣を小さくし、確実なきっかけを与え、いつやるかを具体的に決めることです。

毎日の連続記録はつけるべき?
連続記録でやる気が出るなら、役に立つこともあります。ただ、連続記録が途切れることと、積み重ねが消えることを混同しないでください。

大切なのは強度? それとも継続?
目標によりますが、繰り返せる行動を定着させるには、ときどき全力で取り組むよりも、続けられる小さな行動のほうが役に立つことが多いです。

何度もやり直しを繰り返してしまうときは?
再開するたびに「1日目」と考えるのをやめましょう。中断の原因を振り返り、摩擦を減らし、最小バージョンを使って、これまでの経験の続きから再開しましょう。

まとめ

継続は、並外れて自制心の強い人だけが持つ性格ではありません。

仕組みの設計によって生み出せるものです。

習慣を小さくしましょう。

1日の中に、習慣の「住所」を決めましょう。

その時が来る前に、何をするかを決めておきましょう。

余計な決断をなくしましょう。

実際の生活で続けられる頻度を選びましょう。

積み重ねが増えている証拠を記録しましょう。

そして、できなかったときは、また戻ってきましょう。

最後のこれが、いちばん大切かもしれません。

5年間ずっと継続しているように見える人が、一度もリズムを崩さなかった人とは限らないからです。

多くの場合、それは「もう一度始める」のが上手になった人です。

継続とは、途切れない鎖ではありません。何度でも戻ってくる確率が高いことです。

その確率を十分に長く積み上げていけば、いつか振り返る価値のあるものが手に入ります。

毎日のルーティン。

身についたスキル。

積み重ねてきた成果。

もしかしたら、ひとつの街も。


参考文献

  1. Gollwitzer, P. M., & Sheeran, P. (2006). Implementation Intentions and Goal Achievement: A Meta-analysis of Effects and Processes. Advances in Experimental Social Psychology, 38, 69–119. ↩
  2. Stojanovic, M., Grund, A., & Fries, S. (2022). Context Stability in Habit Building Increases Automaticity and Goal Attainment. Frontiers in Psychology, 13, 883795. ↩
  3. Lally, P., van Jaarsveld, C. H. M., Potts, H. W. W., & Wardle, J. (2010). How Are Habits Formed: Modelling Habit Formation in the Real World. European Journal of Social Psychology, 40(6), 998–1009. ↩
  4. Singh, B., Murphy, A., Maher, C., & Smith, A. E. (2024). Time to Form a Habit: A Systematic Review and Meta-Analysis of Health Behaviour Habit Formation and Its Determinants. Healthcare, 12(23), 2488. ↩
  5. Gardner, B., Lally, P., & Wardle, J. (2012). Making Health Habitual: The Psychology of ‘Habit-Formation’ and General Practice. British Journal of General Practice, 62(605), 664–666. ↩

ご注意:この記事は、習慣づくりに関する一般的な情報を提供するものであり、個別の医療、メンタルヘルス、金銭面のアドバイスではありません。服薬、リハビリ、栄養、睡眠、金銭上の義務に関わる行動については、一般的な習慣のアドバイスではなく、資格のある専門家の指導に従ってください。

← すべての習慣ガイド